コラム

グリーン?ブルー?グレー?色分けされたアンモニアの正体とは

以前、次世代燃料として【アンモニア】が期待されていると書きました。

興味のある方は、色々調べていくうちに「グリーンアンモニア」「ブルーアンモニア」「グレーアンモニア」といった色の名前が付けられたものを目にしてきたと思います。

今回はその3種について少しだけ詳しく書いていきたいと思います。

グリーン?ブルー?グレー?色分けされたアンモニアの正体とは

グリーンやブルー、グレーの名前はどういう意味か。

この3種はアンモニアの生成工程が異ることによって呼ばれ方が違います。

最終的にできるアンモニアとしてはどれも同じなのです。

「何から作ったアンモニアか」が分かるようにしたニックネームというわけなのですね。

 

グリーンアンモニア

アンモニアは

水を電気分解→水素生成→窒素と合成(ハーバーボッシュ法)

という工程で精製されるのが一般的です。

この初めの電気分解で使用する電力を太陽光や風力といった再生可能エネルギーを使って作られたアンモニアが「グリーンアンモニア」と呼ばれています。

完全にCO2を発生させないというクリーンさをアピールした色合いで呼ばれています。

 

以降のアンモニアもCO2の発生度合いによって色合いが異なる呼ばれ方をしています。

 

ブルーアンモニア

アンモニアの材料になる水素を精製する過程で、発生したCO2を回収して別なことに利用した場合は、トータルでCO2を撒き散らしていないと判断されています。

そういったサイクルが生まれている方式で精製されたアンモニアは「ブルーアンモニア」と呼ばれています。

よくいう「実質ゼロ」というやつです。

 

実質的には天然ガスから精製したアンモニアはだいたい「ブルーアンモニア」と呼ばれています。

石油の精製時に出るガスなども利用しています。

 

グレーアンモニア

化石燃料からアンモニアを精製する従来の方法(グーリーン、ブルー以外)で作られたアンモニアは、まとめて「グレーアンモニア」と呼ばれています。

 

誰が名付けたのか

2017年に設立された「グリーンアンモニアコンソーシアム」が国内で初めて名が出た場所ではないかと思います。

それ以降、ブルーやグレーが対比として生まれてきました。

 

さいごに

へんてこな呼び方をしているアンモニア。その理由を解説しました。

新聞なども解説なく出ることが多いのですが、読んでくれた方の理解の助けになれば幸いです。