コラム

将来79万人不足するといわれるDX人材とは?その種類と将来性について

2020年から2021年は転職市場が大きく動きました。

企業の中途採用の意欲が高まっている。日本経済新聞社が18日まとめた採用計画調査(最終集計)では、主要企業の2021年度の中途採用が20年度比16%増え、10年ぶりの高い伸び率となる。

出典:日経新聞2021年4月19日

こういった動きの主な理由はDX(デジタルトランスフォーメーション)の人材を確保する目的であるといわれています。

 

コロナ禍で急速な変化を強いられた社会の動きとしては正しいのかもしれません。

経済産業省は2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測しています。

しかし「DXとかIT人材は、どうにもざっくりしていて要領を得ない」

という人もいるでしょう。

そこで今回は、最近話題のDX人材について、企業が欲しがる職業的な分類とその将来性について解説していきたいと思います。

 

企業が欲しがるDX人材とは

この転換期に企業が欲しがるDX人材とは「既存の事業や業務をデジタル化できる人」のことです。

これまでやってきたアナログな仕事ができなくなたっとき、その代わりの手段を用意できる人が求められています。

 

具体的にいえば

・直接会わなくても仕事ができるような環境を構築・管理・維持できる人

・書類でやっていた社内の情報伝達をIT機器で置き換えられる環境を構築・管理・維持できる人

・既存の製品の設計・開発・保守をIT機器を使って省人化できる人

などです。

 

これらのスキルを持つ人は市場ではかなり貴重です。

実務経験を積むまでに、時間のかかるものが多いので新卒からこういった仕事に就く人は稀なのです。

そんな希少な人材は、仕事の分野的に見ると大きく3つに分類できます。

次はそれぞれについてみていきましょう。

 

Web系エンジニア

インターネットに関わる部分で、見た目に関わる部分が多い分野です。

企業のサイトデザインや、通信販売サイトの設計などが最近主流です。

言語的にはソーシャルゲームなども、この分野に入ります。

パソコンなどのハードウエア知識はあまり求められません。

その反面、ソフトウエアは技術の移り変わりが激しいため、流行に合わせた技術を習得し続ける必要があります。

 

ある程度、デザインスキルがあると幅広い仕事ができるようになるので仕事には困らなくなるでしょう。

 

通信系エンジニア

各機器の通信やインフラ系エンジニアのことをいいます。

具体的には、サーバーの運用やネットワークインフラの構築、データ解析など、

情報処理系の分野が多い印象です。

データ処理を専門にすると私生活でなじみのないオラクルやSQLといった言語を使用することが多くなります。

最近では、クラウド技術が急速にサービスを拡大してきているので、かなり需要の高い職種ですが、母数が少ないので高給になりがちです。

 

組み込み系エンジニア

個別の機器を制御するための仕組み作りができるエンジニアのことをいいます。

身の回りの電化製品の制御を扱っている人は、全て組み込みエンジニアに分類されます。

 

分野の幅が広くハードウエアの知識が求められるため、仕事の内容も細分化しがちです。

使用する言語も様々なので、初めに入った分野で長く仕事を続ける人が多い印象です。

基本的に自分の仕事分野以外の世界を見ることが少ないため、自身の人材価値に気付きにくい環境でもあります。

 

重宝される人材の特徴

元工場長の緒方が思う、最も重宝される人材は

「保守とリプレイス(置き換え)」ができる人です。

色々な分野からDXの業務をやるために人材が動いています。こんなときに生み出したものは、いいものもあれば、そうでないものもあるでしょう。

しかし、世の中に生み出してしまった限りは、誰かが必ず保守をしなければならないのです。

そして、終わりがきたら、正しく壊して置き換えをしなければなりません。

この活動を自力でやっていける人が、ずっとこの職種で生きていける人です。

 

さいごに

今回は生き残るDX人材について元工場長の緒方目線で解説しました。

もちろん異論はあるでしょう。

しかし、私が見てきたものも真実の1つです。

これから仕事を探す人の助けになれば幸いです。